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    【特許】ライバル会社に勝つための特許戦略の秘策 弁理士児島敦のメルマガ 【第8号】

     2011年3月2日 第8号(毎月第1・3水曜日配信予定)

     決算などで忙しくなりがちな3月。みなさんはいかがお過ごしですか? 

     先日、経済産業省が“産業スパイ”の摘発を強化するため、
     不正競争防止法の改正案を次期通常国会に提出する方針を決めました。
     2003年に“営業秘密侵害罪”を創設した不正競争防止法の改正以来、
     日本でも“産業スパイ”に対する危機管理が強化されています。

     小さな会社といえども、ライバル会社に大事な技術を盗まれないように、
     情報管理や秘密保持を徹底するのは、今や当たり前の時代です。
     さらに、積極的にライバル会社との競争に勝ちにいくために
     小さな会社がとるべき戦術とはどんなものでしょうか?
     
     本日は、ライバルに勝つためのとっておきの秘策についてお話しします。

     【特許】ライバル会社に勝つための特許戦略の秘策

     ものづくりをしている会社において、最も大切なこと──
     それは、クリエイティブな「商品の開発」です。
     
     社会は時々刻々と変化をしています。その社会にあなたの会社を
     適応させないと、あなたの会社は間違いなく淘汰されてしまいます。
     よそと同じものを、同じ値段、同じ方法で売っていたのでは、
     あなたの会社は発展するどころか、つぶれてしまうでしょう。

     国内の人口が減少し、マーケットがどんどん小さくなる現状では、
     付加価値の高い、独自の商品を開発しなければならないのです。

     つまり、商品開発において常に考えなければならないこと・・・
     それは「ライバル会社との差別化」です。
     そして、「ライバルとの差別化」を確保するために必要になってくるのが
     特許などの知的財産権なのです。

     では、会社の利益につながる特許活用術とはどのようなものでしょうか。

     時々、手当たり次第に自社の商品について特許を取ろうとする
     会社がありますが、これは賢い方法とは言えません。
     計画性もなく特許を取っていっても、
     それを有効に働かせることはほとんどできないからです。

     特許を利益につなげるために必要なこと──
     それは、近い将来、製造し販売する予定の商品について、
     商品開発の段階から、特許を取りそれを活用することを考えることです。

     生活者(顧客)のニーズを満足させる具体的な開発テーマを決定し、
     それを実現する具体的な技術のアイデアを考え出していく・・・

     こうしたプロセスの中で、考え出した技術のアイデアについて、
     すでに他人の特許がないか、まず調査をします。
     特許調査をしなかったばかりに、販売後に特許権侵害の警告をされ、
     販売差止めを求められるなどのトラブルは枚挙にいとまがありません。

     調査の結果、他人の特許に似たものがなければ、特許の出願をしていきます。
     ライバル会社が「差別化領域」に侵入できないよう垣根をつくるわけです。
     
     商品開発の途中で設計変更、改良を行った場合には、
     すでに出願した特許を見直し、必要と認められるときは
     特許出願を追加することもできます。
     
     ライバル会社が特許権の隙間をすり抜けて似た商品を出せないよう、
          他社が商品化する可能性がある別の構造や改良の構造など、
     周辺を特許で固めていくことも重要です。

     せっかく独自のアイデアでオリジナル商品を売り出しても、
     すぐに他社にまねされてしまったのでは、目も当てられません。

     こうした特許活用術が、あなたの会社の商品を守り、
     ライバル会社に勝っていく強力な武器となるのです!

     <次回は商標をクローズアップ!>
    「ここが大事!商標の類似判断」をテーマにお話しします!



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