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Q.  どんなアイデアが特許になるのですか?
A.
 @アイデアが発明であること
 A発明が新しいこと、かつ、発明の程度が高いこと
が主な条件になります。

@発明とは
 発明とは「自然法則を利用している技術的な思想」であるとされています(特許法2条1項)。簡単に言えば技術のアイデアです。器具や装置類のように、目に見えるもの自体が発明であると考えられがちですが、これらは発明が反映されたものに過ぎず、発明とは、その背後にある技術思想というアイデアなのです。
 経済学や心理学の法則を利用したもの、ゲームのルールや課税方法のような人為的な取り決め、永久機関のように「自然法則に反しているもの」は、「自然法則を利用してる」とはいえないので、発明ではありません。
 また発明は「産業上利用できる」ものでなければなりません。したがって、例えば、「日本全体を全体をカバーする覆う台風防止装置」など、明らかに実施することができないものなどは、特許をとることができません。

A発明が新しいこと、かつ発明の程度が高いこと
 「発明が新しいこと」とは、日本、外国を問わず、出版物(インターネットを含む)に掲載されたり、展示・はないされていない発明をいいます。
 「発明の程度が高いこと」とは、従来の発明と比較して、菓子量の度合いが大キック、専門家であっても、従来の発明から感嘆には思いつかないような発明のことをいいます。



Q.  なぜ特許を取る必要があるのですか?
A.
 ライバル会社の商品との差別化を保障するためです。また、商品の価格を維持するためです。
 特許権を取得すると、その特許と同一の技術を使った商品を製造し販売したライバル会社に対して『損害賠償』と『差止め』を請求することができます。
 『損害賠償請求権』は、「あなたは私の特許を無断で使ってお金を儲けましたね。そのために私はこんなに損害を被ったので、その分を賠償してもらいます」と請求できる権利です。
 『差止請求権』は、「この先、私の特許を使った商品を製造販売してはいけません。そして、いま市場に流通している商品を一つ残らず回収して処分してください」と請求できる権利です。
  特許にはこのような強力な権利が認められていますので、ライバル会社は模倣品を販売すれば儲かることが分かっていても手を出すことができなくなります。したがって、ライバル会社の商品との差別化が保障され、商品の価格を維持することができます。


Q.  簡単な技術のアイデア(ローテク)でも特許になるのですか?
A.
 特許の対象はハイテクだけではありません!ローテクでも特許になります。
 例えば、「計量スプーン」や「ディスク収納用ケース」などの簡単な構造のアイデアも特許になっています。
 その技術が提供する便利さを実現するための構造が過去になく、またそのような構造を一般の技術者では簡単に思いつかないと判断された場合には、たとえ簡単な技術のアイデアであっても、特許になります。


Q.  簡単な技術のアイデア(ローテク)について特許を取って意味があるのですか?
A.
 先端技術の分野で生き残らなければならない業界であれば、すでに公に知られている先端技術と比較して、自社の技術を評価しなければなりません。
  しかし、ローテクの分野であって、ライバル会社もローテクで特許を取っているような業界であれば、その中で技術を評価する必要があります。そのような業界の場合、「えっ、こんなものでも特許になるの?」と思われるようなちょっとした技術であっても、それを特許にすることによって市場を押さえ、高い利益を生み出すことができます。

 また、先端技術と言われるものでも、既存の技術がベースになっています。新しい技術のほとんどは、すでに知られている技術に改良を加えることで開発したものです。その改良品に今までにない便利さが生じれば特許を取ることができ、市場独占による利益を得ることができるのです。ハイテクの分野であっても、特許を取ることは必ずしも難しいことではないのです。


Q.  中小企業が特許を取って意味があるのですか?
A.
 中小企業こそ特許をとる必要があります。特許こそ、中小企業が大企業と対等に勝負するために不可欠な武器になるからです。
 中小企業が大企業とまともに戦って勝てる見込みはかなり薄いと思います。大企業の資本力は、中小企業のそれとは雲泥の差ですから・・・・。中小企業が大企業と同じ商品を市場に出しても勝てる見込みはほとんどゼロでしょう。 中小企業が大企業に勝つ方法はただ一つ。差別化された商品を製造し販売していくことです。それによってのみ、商品は売上も価格も維持することができます。しかし、そのためには特許を有効に働かせることがどうしても必要になってくるのです。


Q.  中小企業はどのようなものについて特許をとっていくべきですか?
A.
 少なくとも今までの大企業は「とにかく特許出願をするんだ!」という方針で、どんどん出願をしてきました。その理由として、技術者に出願件数がノルマ化されており、「今すぐ商品化するわけではないがとりあえず出願しておこう」という出願も多いからでしょう。ノルマ化することは、それはそれで意味のあることなのですが、正直言って、一部の企業を除いてはしっかりとした戦略があるとは思えません。
 中小企業はこれを見習ってはいけません。大企業をマネてどんどん特許出願をすれば、たちまち資金が底をついてしまいます。もちろん例外はありますが原則として、中小企業は実際に近い将来製造し販売する商品についてのみ特許を取るべきです。


Q.  特許を取れそうな新しい技術は必ず出願をしたほうが良いのですか?
A.
 コカコーラの成分については、特許出願がされておらず、ノウハウとしてベールにつつまれていることは有名です。特許出願しますと、特許権が発生したときには一定期間独占的にその特許発明を実施できますが、同時に発明内容が公表されてしまいますので、他人に知られてしまいます。
 したがって、ライフサイクルの長短、製品分析などで判別される可能性の有無、その製品を基にした改良発明の権利化可能性の有無等を考慮し、いずれを選択すべきか判断する必要があります。
 秘密とすべきノウハウを誤って特許出願をしてしまっては目も当てられません。まして、その出願が最終的に特許されなかった場合には、結果としてただノウハウを公表してしまっただけという最悪の事態となってしまいます。特許をとれるものはなんでもかんでも特許出願をすればよいというわけではないのです。


Q.  会社でした発明はだれのものですか?
A.
 「職務発明」という言葉が、青色発光ダイオードの発明を争った訴訟により、世の中で知られるようになりました。
 特許法では、研究者や技術者などの従業者が職務としておこなった発明であっても、原則としては発明者である従業者のものであると規定しています(特許法35条)。しかし、従業者が職務としておこなった発明については、会社は、あらかじめ従業者との間で権利を会社に譲るように定めた就業規則や契約を結ぶことができます。そして、従業者は、発明を会社に譲渡した場合には、「相当の対価」を請求することができます。
 金額をめぐる争いが増える中、最近では、発明者に対する報酬を引き上げる企業も多く、1億円以上のボーナスを与える企業も現れています。


Q.  商品を販売する段階において、特許をどのように使ったら効果的ですか?
A.
 商品を購入する消費者には、「他社との差別化が図られていて、便利さや快適さを追求したすばらしい商品である」という「イメージ」を植え付けるツールとして特許を活用すれば十分です。パンフレットに「特許=差別化商品の便利さ・快適さ」という「イメージ」が書かれていればよいでしょう。これによって、消費者は、購買意欲がそそられ、商品を購入することになります。

 しかし、商品に特許が存在していることをほんとうに知ってもらう必要のあるのは、消費者よりもむしろライバル会社であるといえます。パンフレット、商品そのものや商品ケースに特許商品であることを表示するだけではなく、流通関係者にも特許商品に対して特許を取っていることを積極的にアピールしていくことが必要です。
 とにもかくにも、ライバル会社による侵害は「未然に防止」をすることの方がはるかに重要なことです。侵害が起こってからでは、差止めや損害賠償に多くの費用と労力がかかる場合も多く、その割には損害額も十分に取れないケースも多いからです。
 いったんライバル会社が特許侵害品を販売していることを発見した場合には、これを絶対に見逃してはいけません。
 侵害品を製造販売しているライバル会社には特許権の侵害をしていることを警告することが必要です。


Q.  いわゆる下請け型企業は、特許をとる必要があるのですか?
A.
 下請け型の企業は、今の発注元から確実に安定した注文を取る必要があります。そして、それを実現するためのツールが特許です。
 発注側は移り気です。いつ注文先をかえるかわかりません。
 しかし、特許を取っていれば、「なかなかこの会社はしっかりしているな。少々値段が高くても他では作れないんだし、ここに頼むとするか」ということになります。強引な値切りに対しても、強気でこれを突っぱねることもできます。簡単には他の下請け会社に「鞍替え」されることもないでしょう。
 このように、特許を取ることは下請け型企業にとっても極めて重要なことなのです。


Q.  下請け型企業はどのようなものについて特許を取っていくべきなのですか?
A.
 同じ下請け型企業であるライバル会社との差別化が「受注を受ける部品そのものの便利さやオリジナリティー」である場合もありますが、部品の品質、コストという要素もかなり重要になってきます。具体的には、大企業から受注を受けて製造している部品そのものやその製造方法、製造装置について特許を取得していくことになるでしょう。

 部品そのものについての特許を取ろうとするためには、製造している部品についての知識を知り尽くしていなければ技術開発のアイデアは出てきません。たとえば、自動車の部品であれば、その部品がどの部分に組み込まれ、どのような製造工程の中でどのように組み込まれるのか、他の部品との間でどのような作用をするのかなどなど、製造している部品について、発注企業から積極的に情報収集しなければなりません。

 また、製造方法や製造装置について特許が取れるなら、独占的にその方法や装置を使用することで、ライバル会社より品質の高いあるいはコストの低い部品を製造することができます。


Q.  下請け型企業は商品を販売する段階において、特許をどのように使ったら効果的ですか?
A.
 下請け型企業にとっては、特許は、発注企業との関係で受注を有利にするために取得するものです。ですから、発注企業に対して特許の存在を積極的に知らせていく必要があります。
 そうすることによって、あなたの会社に対する信頼性が増していき、また、発注企業にとってもあなどれない存在になっていきます。そして、発注元から値下げを強いられることなく、安定した注文を取ることができるようになります。

 また、新たに受注を受けようとするのであれば、特許を全面に出して、市場を開拓していけばいいでしょう。たとえば、自動車のエンジン装置を作っているメーカーが、エンジンに関連する周辺装置の特許を取ったとすれば、自動車メーカーに対して、周辺装置の特許権使用許諾料を無償とする代わりに自社のエンジン装置を買ってくれという交渉も可能になります。


Q.  実用新案権は特許権とどう違うのですか?
A.
 実用新案権は、特許権で保護される技術ほど高度ではありませんが、特許権同様新しい技術を独占できる権利です。
 特許権と異なり、出願すれば審査されることなくすべてところてん式に登録されます。したがって、実用新案権を取ったものの中には、権利として価値のないものも含まれることになります。そして、権利として価値があるかどうかは、侵害事件が発生したときに裁判所で初めて判断されることになります。
 審査がないため、出願から登録までに要する期間が短いというメリットがありますが、その反面、
  @ 取引先などからの評価は特許に比べて低い点 、
  A 権利が不安定である点、
  B 特許権の権利期間が出願から20年であるのに対して、実用新案権は10年と短い点、
がデメリットとなります。
 特許は実用新案よりも高度性が必要であるとされていますが、現実の審査を見てみると必ずしもその差は明確でないこと、特許の審査期間が短くなってきていること等を考えると、特許の方が利用価値が高く、実用新案権の取得はあまりメリットのないものになってきています。

児島 特許事務所(弁理士児島敦) 特許出願(特許申請)、実用新案登録・商標登録・意匠登録の出願(申請)、著作権・不正競争行為禁止(不正競争防止法)等知的財産権全般のコンサルティング
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