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© 2005 Atsushi Kojima
著作物
Q.
 著作権とはどのようなものですか?
A.
 著作権は、英語で「copyright」と言われるように、著作物についてコピーを独占できる権利です。
 著作物とは「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。」と定義されています(著作権法2条1項1号)。
 「思想又は感情」の表現ですから、「単純なデータ」などは除かれます。
 「創作的に」表現したものですから、誰が作っても同じ表現になるようなものは著作物ではありません。しかし、あまり高度な創作性は要求されず、他と区別ができる程度に個性が表れていればよいとされています。
 「表現したもの」ですから、例えば、新たに考案した「料理の方法」などのアイデアは著作物ではありませんが、この方法を解説した料理本は著作物となります。
 「文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」であって、例えば、工業製品のデザイン(インダストリアルデザイン)は著作物として扱わない傾向にあります。



Q.
 Tシャツのデザインは著作物として保護されるのですか?
A.
 著作物として求められるためには、「文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」でなければなりません。したがって、実用品や工業製品のためのデザイン(インダストリアルデザイン)は、応用美術であって著作物として扱わない傾向にあります。しかし、著作権法は著作物を表す対象については制限していませんから、純粋美術の著作物がティーシャツのデザインに利用されたのであれば著作物として保護されることになります。

 しかし、最近では、応用美術と純粋美術の線引きが非常にむずかしくなってきています。 これらの区別は鑑賞目的なのか、実用目的なのかという、制作目的によって決まると解されていますが、現実の問題として制作者の意図を計り知ることは難しく、一般には、芸術家といわれる人が作れば純粋美術、インダストリアルデザイナーが作れば応用美術と判断せざるを得ないのかもしれません。



Q.
 カタログの写真は著作物として著作権法で保護されるのですか?
A.
 一般にカタログ写真は、商品の配置、露光、構図、ライティング等に工夫がこらされていて、カメラマンの個性が表れており、創作的表現がされているので著作物として著作権法で保護されます。
 したがって、販売代理店が販売をしている商品のメーカーが著作権を有しているカタログ写真であったとしても、販売代理店は法律上はそのメーカーの許諾を得なければそのカタログ写真を利用できないことになります。許諾を得られない場合には、独自に商品写真を撮影をしなければならなくなります。



Q.
 工作機械の設計図面は著作物として保護されるのですか?
A.
 設計図に関する一般的な知識を有するものであれば誰でも理解できる一般的な製図法のルールにしたがって作成されたものではなく、図面自体の表現方法に創作性があれば、学術的性質の創作表現として著作物性が認められ保護されます。
 ただし、この図面に基づいて機械を製作することは「複製」(著作権法2条1項15号)には当たりませんので、制作を中止することはできません。



Q.
 標語やキャッチフレーズ、スローガン、題名なども著作物として保護されるのでしょうか?
A.
 一般には標語やキャッチフレーズ、スローガン、題名などは著作物として認められない傾向にあります。言葉を羅列し語呂よく組み合わせただけでは創作性が認められないと解されているからです。
 ただし、俳句は著作物として保護されているように、これに準じる創作性があれば、保護の対象となる可能性があります。 例えば、「ボク安心、ママのひざよりチャイルドシート」という交通標語について、全体としてまとまりを持った五・七・五調の表現に著作物性が認められています。



Q.
 著作権を取得するためにはどのようにすればよいのでしょうか?
A.
 著作権は著作者が著作物を創作した時に自動的に発生しますので、権利を取得するために、特許権などのように官公庁に登録手続をする必要はありません。
 ただし、一定の推定効果を与えたり、権利変動の状況を公示するために、著作権について登録制度の規定はあります(75条・76条・76条の2・77条)。



Q.
 よく©の表示を見ますがこれは何ですか?
A.
 ©は「copyright」の頭文字です。
 たとえば、「© Atsushi Kojima 2005」のように、©の表示とともに、氏名や会社名、年号が書かれています。これは「著作権者の氏名」と「著作物を最初に発行した年」です。
 この表示は、万国著作権条約に基づくもので、登録によって著作権が発生する国において、例えばわが国のような登録をすることなく創作と同時に著作権が発生する国で最初に発行されたその国の国民の著作物を保護するためのものです。
 したがって、日本国内での著作権の取得や保護に関しては、©の表示は必要ありません。

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